2017年11月18日

レジデンス

ちょろりひと段落。

9月末くらいからだだだーっといーろいろ立て込んでおり、
頭もカラダもあっちにこっちにだいぶ浮遊しておりましたが、
昨日トゥールーズでの一週間のレジデンスが無事終わり、気分的にここで一息。
ただいまパリに帰る電車の中で、ふへっとです。

今回もお世話になったThéâtre Garonne















これが2回目のレジデンスになる「kara-da-kara」
まだ初演はいつになるやら分からない我が新作なのですが、
実は前回のレジデンスの時のプレゼンテーションにあまり納得いっておらず、はてこの作品は良き方向に向かうのだろうかとこの数ヶ月うだうだ考えておりました。
そういえば、ブログでも5月のレジデンス報告してなかったな笑。

というのもこの作品、照明のインスタレーションとのコラボレーションという大きい課題があるのですが、前回の1週間ではその照明を知る作業だけでいっぱいいっぱい… にも関わらず、作品の可能性を理解してもらう為に、1週間の成果を公開せねばならぬというなかなかタフな挑戦だったのです。
そんな訳で、ダンス的には(照明はすでに出来上がったモノなのでそれだけで綺麗なのです…)まだまだ見せられる状況ではなかったモノを見せることになり、そしてなんとなく声をかけたら、トゥールーズのダンス関係の人々が思った以上に集まってくれちゃって、、、 ほほほのほ。
ダンスを期待して見に来てくれた人々からの反応は勿論のこと微妙…
自分的にも、踊った感じが微妙…
後から客観的に考えれば、そりゃそうだって話なのですが、やはりその後なんとなくもやもやとうだうだと思った訳なのです。

あっ、5月のプレゼンテーションの抜粋ここで見れます。
おっかなびっくり、どうぞ笑。
https://azzusatakeuchi.blogspot.fr/p/kara-da-kara.html

プレゼンテーション前。クレモン作業中。



















で、今回。
前回の反省をふまえての、ダンスだけの1週間。
やりたいことやって、やっぱり自分のカラダと向き合って、
地味ーに床ごろごろして、監督ムラダン(お助け隊のセルビア人演出家)と思うことベラベラ話して、踊って踊って。

ようやく良き方向に動き出したかな、と実感アリ。
昨日の劇場の人々を交えてのリハーサルで、ちょっぴり手応えアリ。

もちろんまだまだ作品としては成立してないけれど、私がダンスを通してやりたいと思っていること、お客さんと共有したいと思っていることが少しは伝わっている様子にただただ嬉しくなりました。そして、やっぱり自分は自分のカラダを通して色々発見して理解するんだな、とも再確認。
インテリぶってもインテリにはなれない笑。
やっぱり体当たりなのです。はっははー
嘘はつけないもんですな。

てな訳で、いつになるやら分かりませんが、完成版を公開できる日を楽しみに、いや、完成させられることをまず楽しみに、頑張りマーーーース。


おまけ / 最近の思い出。
① カステルッチ作品「Democracy in America」の挨拶後。
この解散感がスキ。














②ムニア作品のリハーサル。
 演出家息子(14歳)がセリフチェック監督。
セリフ覚えは訳がわからない。


















③ フランクの仕事で、Briveへ向かう道のり。
ほぼ火事。














④ 公演先Metzで照明家の髙田さんと奇跡の会合。
この三人はなかなか奇跡的。














⑤ いつもの Le Peryで久々会合@Toulouse
あっという間にママになった悠子ちゃんと、妻になったゆいちゃん♡
ハンバーガー完食後。








2017年10月1日

楽しみ、嵐。

今日から10月。
てことは、今年もあと3ヶ月… ぬはっ。どひょっ。

寅年って訳じゃないけど。



















10・11月とだだだーっと過ぎて行きそうな予感なので、嵐の前に…
あっ、というかその嵐のお知らせ。

① ロメオ・カステルッチというイタリア人演出家の作品内で踊ります。
    「Democracy in America」
  12-22 octobre @ MC93, Bobigny
   https://www.festival-automne.com/

② ムニア・ラウイという女優さんのモノローグ作品の振付アシスタントします。
    「Le premier jour où j'étais petite」
     8-26 novembre @ TGP, Saint-Denis
     http://www.theatregerardphilipe.com/
   ※出演はしていませんー

どちらも今までに働いた事のない人々との新しい仕事。
ロメオ・カステルッチは、前から面白い作品を作る人だなぁと好きだった演出家。
そしてムニアとの仕事は、こちらで大活躍の伊藤郁女さんのアシスタントという新たな試み。もちろんドキドキだけれども、楽しみじゃ。
お近くの方、是非どんな事をしているのか観にいらしてくださーーーい。
どちらもパリ郊外でーす。


そんな訳で、今シーズンは、嬉しい事に新しい流れの多いシーズン。
この2つ以外にも、これまでもちょろりと仕事をしていた超低速ダンスのミリアム・グルフィンクと新作クリエイションが7月から始まり、今回からは遂にカンパニーメンバーに昇格しての参加。いえいッ。
本格的にミリアムのダンス&研究に足を突っ込んでおります。
これがねーーー、楽しいのです。

7,9月と行ったレンヌの街の一角。



















1年前くらいにオファーをもらった時は、家までスキップして帰りたいくらい(スキップはせずとも顔はずっとにやけてたけど)嬉しい出来事だったけど、クリエイションが始まってもそのワクワクは変わらず。
振付家もダンサーズも、ずしっとしっかり明確で凄い。20年以上にも及ぶミリアムの研究・創作を、これまた15年以上の付き合いのダンサーズと根っこから共有して作品をつくってゆく。そんな中で、新米ワタクシまーだまだ訓練すること、吸収すること大量で、たまに頭が爆発寸前ですが、頑張るのみ。
※ミリアムの創作プロセスも、独特且つ面白いのでそのうち書きます。

レンヌでレジデンスしたLe Garage
















難解デュオ、ビデオ研究中。
















ブルターニュですからね、ガレットソワレ。






















初演は2月、またこれもパリ郊外です。
すこーし遠いですが、是非。
また宣伝しますが、一応2月公演の情報リンクです。
http://lapostrophe.net/cergy-pontoise/evapore


さーてと、頑張ることいっぱいじゃ。
秋冬と、ワクワクな嵐いっぱい楽しい日々をーーーー
セルビアにあるらしい、タケウチ農機。





2017年9月16日

THAI

8月、なんやらかんやらスケジュールがコロコロ代わり、
この夏は帰らないつもりでいた日本に1週間、
そしてそこから、どどーんとタイに1週間行ってきました。

このポーズの意図は不明…



















この通り、THE・家族旅行笑。

ではあったのですが、実は今回は昔我が家にホームステイしていたタイ人の留学生ケッドくんに会うのが第一目的。
なんとなんと18年ぶりの再会でした。

母とケッドくんの感動の再会シーン笑。


















私たちの「8月何してる?行ったら会える?」という急な連絡に、「じゃあ僕もバカンスとる!」と対応してくれ、空港で待ち構えててくれたケッドくん。
18歳の高校生が、今や36歳レストラン経営者になっておりました。

これ美味しいよ、食べる?の顔笑。


















3年くらい前にFace Bookで連絡がとれるまで完全に音信不通だった事もあり、お互いにお互いの情報もそれほどないままの18年越しの再会。
最初こそ探り探りの会話ではあったものの、バンコク観光3日間、彼の故郷・ピッサヌロークでの3日間を過ごすうちに、しゅるしゅるしゅるっと長い空白を繋ぐ瞬間に出合う充実した時間でした。

当時よく喧嘩していた弟とケッドくんの変わらない関係性を見て笑って、色んなところで高価なカメラや時計を失くしてきたケッドくんが今も変わらないことにも笑って、昔のことをすっかり忘れてしまう私の脳みそも少しは活発になったようでした笑。やはり半年間、わーわーギャーギャー一緒に暮らした時間は大きい。

バンコク↓↓↓
有名なヤツ、涅槃像。
















さすがに腹減った午後3時@ワット・ポー


アホな弟にあきれるケッド。@タイスキ屋






















タマリンドスープ 、旨すぎる。

























ピッサヌローク↓↓↓
謎のポーズ@ケッドのお店・ファーシー












パパ&ママはじめまして。




これが激ウマ。マンゴー+もち米@ファーシー




















マル秘レシピパッタイ@ケッドのパッタイ屋さん

























なにやら後半食レポみたいになっておりますが、ピッサヌロークではケッドくんの経営するレストランとパッタイ屋さんに通い詰め、とにかく食べ続けておりました。3年前にバンコクでの仕事を辞めた後、地元ピッサヌロークでパッタイ屋を始め、そして数ヶ月前に念願のお母さんのレストランをオープン。昔からそうだったけど、お母さんにやさしいケッドはそのままでした。

お母さんはパッタイで王様に賞をもらう凄いヒト。



そして、ピッサヌロークではケッドのお友達たちにも沢山お世話になりました。
というか、行くとこ行くとこ誰かしらか居て、あれ?またいる、と笑。2日半でみんなの名前を覚えられるまでになりました。
ウーンさん、アンちゃん、トーサン、ボーさん、ありがと。

雨の中、スコータイ遺跡。
















自分のポーズの意味が一番わからん。

みんなが毎日やってくるカフェ・THE KEY





























旅の間、18年っていう時の長さが長いのか短いのかよく分からなくなることが何度かあったけど、ふとここから18年後と考えたら自分50歳だ!っと驚愕。
そうですよねー、長いですよねー はははー

実際、我が家はこの18年でいろーーーーんな変化があったし、よく考えてみたら、ケッドが家に来てから、兄がブラジルに留学し、父がアメリカに転勤し、私がフランスにやってきて、そして母は狂ったように海外旅行をし、、、とそれまで特に海外に行くこともなかった我が家はなんかのボタンでも押されたように強烈に変化してたんだなー、とシミジミ。

その時その時は、それぞれが何かの目的のために動いているだけで大して大きな変化と思ってないことが、こう振り返ると歴史の教科書みたいなことになるんだな、となんか納得笑。そして、この18年後もあらーーーっと思えるような時を過ごしていきたいな、と謎に18年周期でモノを考えてみようと思ったのでした。
ま、目の前にあるモノを大切に、楽しく生きるのみ。

良い旅だったー
コップンカー

最後の1枚。またねー


2017年8月8日

7月の思い出

10日間アヴィニョン、7日間レンヌ、
とぜーんぜん雰囲気も、場所も、ヒトも違う街に行ってきた7月。
濃かったな。
チラシの壁+博士@Avignon


















まずは、初のアヴィニョン演劇祭。
今回、Franck Vigrouxの<Aucun Lieu>という作品を踊りに行ってきた訳ですが、
もうとにかく呆気にとられる規模のフェスティバル。
把握しきれないほどの公演数と、人の数。
もちろん演劇好きの人々も、観光の人々も、
そしてなにより多いのは"プロフェッショナル" と言われる、フランスを始め世界中あちこちの劇場のディレクターやプログラマーの方々。

出演者として来ている友達や、知ってるディレクター、テクニシャンとして働いている友人などなど、予想していた以上に色んな人に遭遇して、あーこれがアヴィニョンなのかーとなんか納得。実際のところ、賛否両論ありますが、こんなでっかいフェスティバルを毎年やってるだけですごいなぁーとただただ感心でした。

そして、肝心の公演はと言うと…
前々からコンディションが良くないだの、大変だよーと聞いていただけあって、
うん、大変だった笑。

これはまだワクワク待ってた時代。到着日、カンパニーの皆と。













まず、到着したその日、夜中0時からのリハのはずがズレズレでAM1時開始。
(というのも、1つの劇場で朝10時〜夜中1時まで1日に9つの作品が上演されるため、リハはそれ以外の時間…という訳で、まずこの状況。)
で、仕込み手順、テクニカルチェックなどをだだだーっとして、気づけば朝5時。
さすがに朝5時までを覚悟していなかった私は、ビデオチェックの間に客席で撃沈。私を探していたテクニシャンに「おい!」と叩き起こされる始末でした笑。

勿論私だけではない。新入りアドミニちゃん・ロレーヌ


















そして、2日目もAM1時〜5時。
3日目は、22時半〜3時。
で、次の日から毎日17時に本番。

本番が始まってしまえば、リズムはある程度通常通りなので問題なかったものの、やはり3日リズムがずれるとカラダはぬほーっと。昼過ぎに起きて、恒例の2時間ヨガをして、プールに行って、仮眠して、劇場のスパイラル。

唯一ありがたかったプール。
ジェロム沈む練習。なぜだ。



















もうひとつ、リハーサル時間以外に大変だったのは…
同じ劇場で1日に何公演も上演する性質上(私たちの劇場では、1日9作品)、毎回仕込みと撤収をするのです。ふほっ
与えられた時間は、前後20分。つまり、前の作品が終わったら20分以内で舞台装置を設置し、拍手をもらって20分以内で全て撤収。
装置がない作品ならまだしも、私たちの作品ややこし作品でして…
ビデオプロジェクター2台、幕3枚、床にランプ30個弱、音楽機材、キーボード、照明機材.... ふふふっ 戦いでした笑。

カルロス作成、工程表。実際ほぼ無視笑。
















設置前のランプの山。+ マルトー




















そして、極め付けの大事件…
なーーーーーーんと、またしても中断。
ロシアでの照明点かない事件に続き、今度はビデオプロジェクター点かない事件。
2つあるプロジェクターのうちの一つが点くべきところで点かず、てんやわんやわんやてんやして結局STOP。
私自身は、どうにか最後まで出来るかなぁー続けたいなぁーと、暗闇の中脳みそフル回転させて次のシーンの準備に向かったのですが、皆が皆そういう訳にもいかず。寧ろ、舞台上に居た音楽家は、この私の行動にパニック。
こういう時の一瞬の判断と、意思疎通は、それなりに回数重ねている作品でも難しいのですねー でも何となく… こういう時の対応力というか、その場の空気を察する力は日本人の方が優れてるのかなぁというのが私なりの感想です笑。
とはいえ、さすがに2回目ですからね。いい加減、教訓活かさねばですね。
この作品、次は来年1月にまたしても南仏Valenceでーす。

ハプニング後、劇場横の小部屋で原因究明中。



















ま、こんな感じでどっと疲れたアヴィニョンでしたが、
連れてってもらえた事、踊れた事にはとてもとても感謝。
そして、一度は行ってみたかったアヴィニョン演劇祭ならではの会場でも公演を見る事ができて大満足でーした

行ってみたかった劇場① & 彫刻家・セシル

行ってみたかった劇場② ナジさん&ドミニク・メルシー























宣伝頑張るロレーヌ&クルト

照明家・ミカのチャリ強奪して喜ぶヒト





















結局レンヌでのレジデンス報告には辿り着かず…
9月にまた行くので、またその時に〜
結局あんまり使わなかったカード

2017年7月8日

モウスグ、AVIGNON。

さて、来週&再来週と踊りますよーーーー
フランスにだーーーいぶ長い事いるのに、初のアヴィニョン演劇祭です笑。

演劇&ダンス界では世界的に有名な夏恒例のフェスティバルで、
たぶん世界最大のフェスティバル。
とーにかく、わんさか大量のカンパニーが南仏の街に集まって、毎日恐ろしい数の公演が繰り広げられるらしいです笑。( 実状、また報告します。)
考えるだけで迷子で足を踏み入れずにおりましたが、遂に今年踊りまーす。

作品は、Franck Vigrouxの「 Aucun Lieu 」
2013年に初演して、その後なぜかバカンス期に再演を繰り返しているこの作品。
去年のロシア公演以来、1年ぶりの再演です。
あっちなみに、ロシア公演時のインタビュー。面白いのでもう一度笑。
https://www.facebook.com/openlook/videos/1262801407064184/



















ベルギー人映像作家クルトの素敵映像と、進化を続けるフランクの音楽と、私の低速ダンスがうにょーーーと混ざり合う、そんな作品です。
お近くの方、フェスティバルにいらっしゃる方、是非!

7月15日〜22日(OFF 19日)17h20開演
@ Manufacture ( 2 rue des écoles, 84000 Avignon)
http://www.avignonleoff.com/programme/2017/aucun-lieu-s19035/



---en français----
Alors donc, je danse à Avignon dans le cadre de Festival OFF d'Avignon!
C'est la première fois que j'aille ce festival quoique je suis en France depuis un moment... hahaha
J'espère que ça serai belle adventure pour nous!!! guwassssshi!!!

< Aucun Lieu > 2013 de Franck Vigroux

du 15 au 22 juillet (relâche le 19) à 17h20
@ Manufacture ( 2 rue des écoles, 84000 Avignon)
http://www.avignonleoff.com/programme/2017/aucun-lieu-s19035/














Cette pièce a été crée en 2013,
puis on l'a présenté à une dizaine de villes différents jusqu'ici comme Montpellier, Toulouse, Perpignan, Anvers, Zagreb et Saint-Petersbourg etc.  
Venez découvrir le univers de Franck!!!
http://aucunlieu.dautrescordes.com/


2017年7月2日

INDE

すとーーーーん、と時は過ぎまして、ここ数日なんとインドに行ってきました。

なぜインド?ヨガ?カレー?、、、と疑問はモクモクワクワクと思いますが、
今回は30年インドに通い詰める素敵マダム淳子さんに同行。
11月に彼女がインドの学校で企画するイベントの"第一弾・下見" を目的に、
いろーーーーんなインドを見てきました。

少し長くなりますが、見てきたモノ、感じた事、書いてみます。

インド1歩目。ムンバイ空港の絨毯。



















① 雨季の始まり、マンゴーの季節 at ジャシュナーニ家。

雨季が始まったばかりの湿気ムンムン夜中のムンバイ(ボンベイ)に降り立って、この旅で3泊お世話になった淳子さんのお友達家族・ジャシュナーニ家へ。
ムンバイの街でサリー屋さんを営む一家で、愛いっぱい笑顔いっぱい。そして何より、行動の早さといったら半端ない。ダンスのクラスが見たいといったらその数時間後にはセッティングOK、コットンの布団を買おうと思ってると話したら目の前にじゃじゃーん、あのお菓子が美味しかったといったらその場で即手配…笑。
この早さと"おもてなし"、きっとインド流。
旅の間にこんな状況に何度か遭遇して、インド人のイメージがらりと変わりました。インド人、とにかく優しい。
ある晩、流行りのおもちゃに皆でハマる。














そしてそして、翌朝起きて、1番最初に口にしたのは美味しすぎるマンゴー。アルフォンソマンゴーという小ぶりなマンゴーで、雨季が始まると収穫を終えるらしく、ちょうどこの時期にしか食べられないレアモノ。毎日マンゴーシェイクを作ってもらい、何度食べても笑顔の止まらぬ美味しさにメーロメロな私たちでした。

ジャシュナーニ家の農園でとれたマンゴーたちごろごろ


旨すぎて、笑い止まらないヒト。




























② SAHAS プロジェクト

今回の目的地「ナリシュワディ・ラーニング・スクール」の訪問の前に、この学校のCEOであるパトリシアが関わるもうひとつのプロジェクト" SAHAS Project" のベースがある病院を訪問しました。このプロジェクトは、HIV感染者/AIDS患者のサポートを始め、HIV/AIDSに関する正しい教育、母親から子供への二次感染を防ぐ活動など、現在インドで深刻な問題であるHIV/AIDSに関わる活動をしています。
パトリシア、マンジュ、スタッフの皆さんと














決して多くない数のスタッフながら、年々活動実績を伸ばしている強力チーム。
今年は妊娠中のHIV感染者から生まれてきた子供への二次感染を、三十数件中1件のみに防ぐ事ができたとのことでした。彼らが繰り返していたのは、とにかくまず必要なのは正しい理解と正しい処置。実際、日本で導入されているような学校でのHIV/AIDSの教育はされていないらしく、まだまだここから…が現状のようです。
※ こちらSAHASプロジェクトのサイトin ENGLISH
    http://www.somaiya.edu/SVVHIVPROJECT/index.htm



③ 大雨のナリシュワディ

ムンバイから約140キロの地にある学校までは、電車と力車(トゥクトゥク)での移動を検討していた私たちですが、病院で会ったパトリシアに数日前からの大雨を懸念され、電車案断念。ずずんっ。しかし、その場でぱぱぱっと電話が飛び交い、あっという間にドライバーが用意されておりました。これぞ、インド流。
そんな訳で、1泊2日の短い滞在になってしまった今回の学校訪問ですが、短いながら濃い2日間、収穫いっぱいの時間でした。
「 アイ アム ピクチャー 」といって写真を撮られたがる子達。














ひとまず、この学校について説明すると…
5歳から17歳の700人以上が教育を受けるこの学校は、この地域の貧困層・先住民族の子供達に無償の教育・寮を提供しています。その中には、親がいなかったり、様々な事情で帰る家のない子供達もいますが、寮で共同生活をしながら笑顔いっぱい・好奇心いっぱい暮らしています。

お米のもみ殻とり中

飲み水タンクが救済メンズ。




































今回同行させて頂いた淳子さんは、長年に渡ってこの学校を訪問し、子供達と時間を共有したり、卒業生の進学先での経済支援をしたりと様々な形でこの学校の支援を続けています。その支援の1つとして計画しているイベントに誘っていただき、今回の下見訪問に繋がりました。


という訳で、私がしてきた事。
笑。



















潰されました笑。
夕食後のレクリエイションの時間に寮を訪れて、大雨・停電起こる中、子供達と踊ってまいりました。今回は女の子だけ。「踊りたいヒトー!」と聞いて、最初は固まっていた子供達も気づけばこんな状態。高速溶け込み。
しかし、インドでダンスというと、一般的にはインド映画に出てくるようなボリウッドダンスが定番。私の踊るダンスとは対極のようなダンスなもので、はてどう入り込もうかと正直ドキドキ様子を見ながら始めたのですが、ちょろり踊ると、集中してキラキラな目で見てくれる子供達が目に飛び込んできてゾクゾク。
他にも、民族ダンスを教えてもらったり、ボリウッドっぽいダンスも真似してやってみたり(どっちもびっくりするほどできない笑)、汗だくになること小一時間。短い時間でしたが、彼女達がダンスとどう関わっているのか、どんなものが好きなのかを知る充実した時間でした。
課題はここから、11月に彼らとどう踊ろうか… 考えよう。

















④ インドの洗礼・食べ物

インドに行った事のある人からよく耳にする”インドの洗礼”。
きっと大丈夫だろうと食べたい放題食べておりましたが、ご多分に洩れず、最終日にちょろり不調。推測するに、唯一外食で食べたエビ入りカレーにやられた様子。
若干の吐き気と、微熱、胃痛程度で済みましたが、さすがに最終日はカレーを我慢し、インドのお粥 "キチュリ" を作ってもらいました。そして、これがこれで旨い。

米とレンズ豆でできたキチュリ。
黒い粒は、マスタードシード。




















この旅中、食べた事のないものを次から次へとたくさん食べましたが、インドの食べ物はなにもかも美味しい。唯一不味かったのは、口直し用のツブツブで、お店で出されてまっっっっずい顔をしていたら甘いお菓子をくれました笑。


一応…毎日食べたカレーの一部をご紹介。
日曜日定番のお家カレー




病院で食べたカレー+ラッシー
学校のカレー




















⑤カンガエルカンガエル。

と、こんな感じで、今回インドでしてきたコトゴト。
毎日ただただ美味しい物を食べて、笑って、買い物をして、水浸しになっていただけのつもりでしたが、帰ってきて母に電話で話しながら泣く自分にビックリ。
街を歩いて、人と言葉を交わして、見て、聞いて、踊って、
思っていた以上に色んな事を感じる時間だったのだなーと帰って気づく。

バス停の後ろ側。













実際、ところどころで答えの出ぬまま考えていたのは、"援助" "支援"について。
援助とは、支援とはなんなのか。
自分の方法は、コレなのか。
なんでインドなのか。ここなのか。
なんでこの子達なのか。
なんで踊るのか。

「一度は行ってみたい!」と思っていた"インド"に通う淳子さんに出会い、面白そう!と行ってみる事にしてみたものの、実際のところ、"何かを支援" するというコトは自分の中であまり上手く処理できていなかったのだと思う。
ま、行ってみて考えよーう!と、だーいぶ適当な私は動き出して、勿論のこと、ぐるぐるぐるぐる。やっぱり生活の中で、色んな現状を目の当たりにするインド。
隅から隅まで考え出したらきりがない事なのは確かなのに、帰ってきてすぐ母に話をしていた時の私は、ゼロからヒャクまで考えようとしていたのだと思う。

インドに限らず大変な生活をする人々は居るし、もしかしたらもっと身近に助けなくてはならない人がいるのかもしれないし、もっと危機迫ってる人がいるのかもしれないし、私のインドまでの飛行機代で何人もの人が助かるのかもしれないし、最低限の生活をする人々の横でやっぱり自分は買い物をするし…

そう、本当にキリがなくて、どこからどう動くべきか分からなくなるのです。

街で見つけた真っ白なおじさん達。小麦粉まみれ、楽しそう。


















が、母と話して自分の感じていた事を整理して、今の時点での自分なりの答えは、
こうして何かの縁で直接繋がった人々を、自分なりのやり方で支援するというのがひとつの方法なのかな、と。直接繋がる事自体稀なのだから。
そして、踊りを共有する事が彼らを支援する事になるのかという疑問も、初めて見たダンスに目をキラキラさせて、興奮する子供達を思い出したら、それでいいのかもしれない…と。

短い時間でこれだけの事を考えさせられる経験をさせてくれた淳子さんには、ほんとーにほんとーに感謝あるのみ。長い時間をかけて彼女が築いてきたこと、考えてきたこと、そして今やろうとしている事がシュシュシュッと繋がった時間でした。

そして、母よ、さすが母だ。

雨の中の花柄傘の少年と、淳子さん。


















きっとこのブログ最長記録のながーいながーい、
そしてなんだか自己分析をするような文章になってしまいましたが笑、
何かのポイントでふむふむと思っていただけたら幸いです。へへへっ

次のインドが楽しみだーーーーー
また、報告できる日を楽しみに。
ナマステ。