2022年11月18日

最終月。

あっという間に臨月に入りまして、やっとこ仕事もひと段落。

来年初演のマリオネットのカンパニーの作品の2週間のレジデンスも、時々へろへろ昼寝をしながらもなんだかんだんで踊ったりして乗り越え、
相棒JINNYもへろへろ














もうひとつ来年初演予定の音楽家のナディアとセシルとのプロジェクトも、無事に代わりに入ってもらうダンサーゆみちゃんにバトンタッチできて、
踊る妊婦。











出産前の任務完了。
カンパニーのみんなにいっぱい配慮してもらって、ギリギリまで創る現場に居れたことは嬉しいこったでした。ほんとにややこし事情が色々あって各方面に迷惑かけているのですが、あのいわゆるフランス人が口にするイメージのある "c'est la vie"と言って大らかに対応策を考えてくれてる皆には感謝あるのみ。

そして、こちらも。
ⓒQuentin Chevrier













明日PerpignanでFranck VigrouxのForêt公演あります。
https://www.theatredelarchipel.org/a-lagenda/larchipel/foret
今回は宮本晴可ちゃんが踊ってくれますー
ほんとは見守りに行きたかったのですが、さすがに臨月、さすがに遠いってことで断念。がっつりソロ、がっつり特殊な変身作品なので、はるちゃんバージョン見たかったな。こうやって自分の作ったものを踊ってくれる皆にも感謝あるのみです。

なんだかんだんこのワタワタで、6作品の代役を探したのですが、自分の代役を探すことの難しいこと難しいこと、、、分かったのは、自分が一番自分を分かってない笑。そして、このサイズのアジア人ダンサーはなかなか居ない笑。
自分で作ったものを自分で踊ることをずっとしてきたこともあって、誰かに渡すってことはほぼしてこなかったのですが、渡すことで気づくことも多くて、自分がどうやって踊っているか、なにが大事なのか気付かされるいい機会でもありました。こんな経験ができたのもお腹の中の方のお陰なので、そこにも感謝。

ULVOAチーム。
内容と関係ないけど、いい写真撮ってもらったからね笑。















なんだか各方面に感謝を述べるブログになりましたが笑、自分の身の回りのことが自分が頑張るだけで処理できない状況になると、もう周りに感謝するしかないようです笑。きっとこの先もっともっとそうなるんだろうなぁ。1人でどうにか頑張りすぎるのは諦めて、ありがとうを忘れずに、周りに頼ることが上手になれたらいいなぁと思うこの頃です。

さーて、いよいよ。
お腹はずんずん大きくなっているものの、思ったより身軽で、
ちょこちょこ昼寝を挟みながらも、美術館に行ったり、舞台を見に行ったり、友達と会ったり、運動も相変わらずぼちぼち続けて最終月楽しみまーす。

同じ形の仲間みつけた。@ポンピドゥーセンター

2022年9月24日

タマゴタマゴ。

今年は見事にブログ書いてません笑。
そんなこんなで気付けば、なーつのおーわーりーーーー。
というか、もうすっかり秋の空気。
夏の終わりに沖縄へ。
連続台風のはざま。















というのも、この半年は本当にいろーんなことが巻き起こり、ブログで頭と心の整理をしてる余裕なしでした。なんかどぅおーーーって色々あったな。でもやっとこ何となくスッキリしてきたので、書いてみます。ちょっと長いかも。

まずは、どどーーーん。













どどーん、っという割には分かりにくいけど、、、笑。
なんと、お腹ぽっこり妊婦です。
ほっほへー  こんな時がくるなんて笑。自分もびっくり、周りもびっくり。

現在、妊娠7ヶ月。いや、8ヶ月?(どうもこの数え方が分からない笑。)
12月には赤子登場です。
最初に買ったベべグッズ@エストニア
派手、、、笑。















35歳過ぎた頃からいよいよ真面目に考えないといけないことだなぁとは思っていたものの、踊ることも楽しいし、ありがたいことに仕事ももらえていたし、やりたいことはまだまだあるし、、、と時が過ぎていたのですが、結局もう自分じゃ決められねーーー、どうするんだーーーっと少々投げやりになっていたところに、しれっとやってきてくれました、サプライズベイビー。
ありがとう。

驚きすぎて不気味な笑いしか出なかった妊娠発覚でしたが、不思議なもので、時が経てば経つほど、あー今だったんだなーって全てが腑に落ちる"今"でした。

勿論、この妊娠で自分が踊れなくなった公演もあるし、できなくなったプロジェクトもあるし、あちこちに迷惑はかけてるし、あー踊りたかったなぁー、最後までやりたかったなぁーってメソメソしてみたりもしたし、すべて円満するするって訳ではないけど、これを機にいろーんな選択を迫られて、いっぱい悩んで選んできたことで、見えてきたこともあるような気がしていて。
今本当に必要としていること、やるべきこと、優先すべきことを見極めるべし、って。まさに節目。そーゆー意味でも、今だったのかな、と。

しばし休憩前、ラスト舞台@フィンランド














今っていつなんだーって、妊娠前の自分だったら突っ込んでたと思うけど笑。

そうそう、、、私自身このややこしい"いつ"問題にぶち当たっていたのもあって、実はこの妊娠発覚前、卵子凍結の手続きを進めているところでした。卵子凍結って、なんか遠い世界の話のようなところもあるし、そこまでする?とか、倫理的にどうなんだーとか、いろんな意見があることだとは思うけど、ちょうどフランスでは去年の秋頃に法律が変わって、病気以外の理由でも希望すれば保険適用で無料で卵子凍結ができるように。(これは本当に凄いことだと思う。) そして、気づけば今年も来年も仕事がぞくぞく、この1,2年は難しいかなと思っていたタイミングだった&年齢制限の37歳誕生日間近だったのもあり、できることはしておこう、、、と飛びついたのでした。

結果、治療開始直後に妊娠発覚という驚きの事態だったけど、先行き不明の時にこういう選択肢があるっていうのは凄くありがたかったし、ほっとしたな。勿論、今のところ卵子凍結した卵子からの出生率は4,5〜12%と高くはないし、病院の先生にも36歳で子供がいつか欲しいと思う&パートナーもいるなら今からどうにかしなさいってはっきり言われたけど、できることがあるなら可能性をゼロにしない方法を探すってことも気持ちの面で大事なのかな、と思った経験でした。

ホルモン注射を手に入れて、嬉しそうな人笑。
呑気、、、、笑。












こんなことを妊娠の報告ととともに書くのも変かなーと思ったものの、世の中同じようなことでうーーむ、と思ってる人も多いのではないかと思ったのと、自分も友達から話を聞いて実行に移したので、今の時代こういう選択肢もある&そして意外と身近なことだって知ってもらえたらなーと。
日本ではまだ高額な自費での方法しかないけれど、フランス在住でフランスでの卵子凍結保険適用、興味ある方・質問ある方遠慮なくどーぞー。29-36歳のセキュ加入者なら皆できますよー

タマゴタマゴ。

ふむ。そんな訳で、怒涛の転換期。変化の時。
未知のことが多過ぎて、何が可能で不可能かが分からなくて、視界20%ながら先の準備をする、、、みたいな状態だけど笑、理解してくれるマイパートナー、家族、同僚、友達にどっぷり頼って、支えてもらって、自分のやり方探して冒険続けていけたらなぁーと思ってます。
旅芸人ダンサーのわちゃわちゃ子育て、お楽しみに笑。

パシャ。



2022年6月3日

この数ヶ月のいろいろダダダっと。

なんと2022年も5ヶ月も経ってしまったではないかー はやっ。
1月の公演の後、何してたんだろと記憶喪失も甚だしいので振り返り。

2月は、covidでスタッフが1人いない緊急事態の中<Forêt>の公演をのりきり、
(そういえば私の膝もまだまだグラグラだったな。)
本番直前、皆いつもとちがう持ち場にいる図。






フランクの新作のレジデンスでまた新たなキャラクターたちを開拓。
これは全然関係ないけど笑。キャベツガールズ。













3月は、友人アリスの新居別邸に招かれてDieppeというノルマンディーの街へ。
寒すぎたのか、何かにあったったのか、最終日ゲーゲー海で吐く。
Dieppeの最高の海。














ジローに会いにFontainebleauにも行ったし、

















ニームでも踊ったよ。
確かこれも本番直前。衣装係のマーゴちゃん。
この日は舞台上に駆り出されてた。















それから二週間ほど日本に飛んで、
大好きなあやちゃんの結婚式に参加。
もちろん、ゆりちゃんと大号泣笑。














ぎりぎり桜も見れた。
上野公園の夜桜。
人が蟻の行列みたいに歩いてた。















4月は、いろいろあって体調が不良な日々が長かったけど、37歳になりました。
アラフォーもいいとこのアラフォーです。
誕生日に母から送られてきた、子猿時代の私。
父親の帽子はどうしたのだろう。



















そして5月のメインイベントは、カナダへ。
モントリオールから車で2時間ほどの街、Victoriavilleという街で開催される音楽フェスティバルのプログラムとしてForêtが呼ばれたので行ってきました。
大量のスーツケースと共に到着。寒い。














今回この作品初の遠距離移動だったため、すべての装置を手荷物で移動、木のコスチュームは現地で製作、、、というなかなか挑戦ありの公演だったのですが、大変だった。まぁ私はそんなに大変な立場ではないのだけれど、テクニカルチームの皆は休む暇も、タバコを吸う暇もなく、なかなかのカナダ強行突破でした。

ギリギリまで調整してくれる皆。














結果的にはどうにかなったけどねー
時差で夜中の時間に踊るのはやっぱり身体が思うように動かないのもあったし、初めましての木のコスチュームたちにやはりいつも以上に傷つけられたし笑、よりにもよって今回初の舞台監督挑戦者だったから全体的にぎこちなく、、、
やはりコンディションは大事だね。次回の勉強です。

まぁでも、We did it!!!











とはいえ、久々の遠出はやっぱり楽しかったなぁー
初のケベック州だったのもあって、見えるものとか人の感じはアメリカなのに言葉はすごく訛りの強いフランス語っていう、なんとも不思議な感覚が私にとってはワクワクでした。
まぁ街自体はそんなに面白ポイントはなかったし笑、ご飯はとにかく美味しくなかったけど笑、やっぱり知らない文化の中に入るのは楽しい。
まだまだ行きたい場所はいっぱいあるなーって思えた久々の遠出でした。
フランス語の看板。新鮮。
フランス本土では、『STOP』て英語になっちゃってる。















というわけで、なーんにも書いてなかったこの数ヶ月のいろいろダダダっとお送りしてみました笑。また書きまーす。

2022年1月31日

kara-da-kara@MCJP

あれ書こう、これ書こうと思いながら時が過ぎ、年も越して2022年。寅年。
去年はなんだかんだで夏から数ヶ月忙しく踊れて楽しかったなぁー 
まだまだコロナ禍まっしぐら、スリル満点の日々は続きそうですが、踊れる日々に感謝して今年も楽しいことがいっぱいありますようにー

年末年始は日本にイタヨ。即席鏡餅。








そんな寅年一発目は、自作のソロ<kara-da-kara>のパリ公演でした。
2020年3月Théâtre-Sénartでの公演当日に中止を言い渡されてから、ほぼ丸2年。やっとやっとの再演。

一緒に踊ってくれた電球たち。81個。














年末年始の日本での隔離中に首と腰が悲鳴をあげるし、本番2日前にまぶたの上謎のガサガサ&腫れるし、前日のゲネ中に膝をがきっとやってしまうし、え?厄年なの!?って思うくらいいろんなことがあってどうなることかと思いましたが、とにかく公演できてホッ。

公演自体も、本当にいい公演になりました。
特に2回目は、たぶん今までで一番良かったのではないかという< kara-da-kara>チーム意見。私的にもなかなか印象に残る回でした。

2回目の本番前。
置き去りにされた足。















なんなんだろうなー、あの差は。
いろんな要素がしゅっと集まった時に空気を変える力が働く感じというか、ひとつの動作で自分でも想像しなかった答えが出る瞬間というか。踊っていてそういうことを感じられる時がたまーにあるのだけど、2回目はまさにそういう回だったのです。そして、それが見てる側にも通じるっていうのを実感できたのも面白かった。

1回目のお客さんと"その感じ"が共有できなかったのは完全に私の力不足なのだけど、私の課題はソレをどうやったら毎回できるようになるのか、、、
なんとなく思ったのは、ブルースリーの「考えるな、感じろ」笑。
やっぱり最後はカラダにどこまで正直に、嘘をつかずに居れるか、、、うむ。
Mladenのいう「Processus!!!」(プロセス)ってのも同じことなんだろーなー

と、かなり抽象的な独り言になってすみません。
迷子になった方、無視してください。
お!っていう方、ヒントがあったら教えてください笑。
エッフェル塔もわからないって言ってる。


















なにはともあれ、楽しかったーーーーー
て、<楽しかった>って一言だけでは済まされない濃いい1週間だったけど、公演に向けてのストレスも、オミクロン祭のストレスも、プロとしての自分の足りなさも、踊ることの難しさも、いろーんなネガティブな面もぜーーーーんぶひっくるめても、自分にとって大事な時間になりました。

本当に、こんな機会を作ってくれたMCJPの皆さんには感謝あるのみ。
さすがの日本クオリティ対応で、何から何まで頼りに頼らせていただいてしまいました。ケータリングのお弁当とおにぎりも嬉しかったな笑。

救世主のMCJPのみなさんと、kara-da-karaチーム。
はしゃぐ私。















そしてもうひとつ、この時間を通して、この作品を再び踊ることを通して、
やっぱり自分の作品を作ることを続けよう、って思えたのも大きな気づきでした。

正直この<kara-da-kara>を作ってから、プロジェクトを立ち上げることの大変さと、作品を売ることの大変さを思い知って、まぁ< kara-da-kara >でやりたいことやったしなーと思ったりもしていたのですが、今回踊って、やっぱり自分の作品でしかできないこともあるな、と気づかされました。リハーサル、本番1回目、2回目と繰り返すうちに見えてきた踊り手としての課題もそうだし、作り手として自分がお客さんと共有したいことは、自分の方法でしか深く深く探せないのかもなぁと。

大変だけどね笑、がんばろーかねー 

今回で5冊目に突入した、カラダカラノート。
ムラダンにクリエイション始まる時に買ってもらった1冊目の
1ページ目はなんと、2016年3月!ほっほへー



















楽しかった1週間の代償で、昨日はすっかりベッドの住人でしたが、今週末はMendeという小さな街で森の住人になる予定。
ガタが来始めた身体に感謝しながら頑張ります。

ごろーさんに教えてもらった、今の私にぴったりの絵本。
ありがとう、膝さん。