2023年7月23日

赤子と旅の日々。

前回の「最終月楽しみまーす」の投稿から10日程で息子が誕生し、
そして、それからさらに半年が経過。
(って書いてから、さらに2ヶ月経過笑。途中まで書いて、放置されてました。)
あっっっっっっっという間。

産まれてすぐ。
フランスでは帽子が大事らしい。















とはいえ、これまでの毎日の習慣は激変し、
3キロちょっとで出て来た小さな生き物はあっという間に9キロ近くにもなり、
今じゃ転がれるようにも、座れるようにもなって、バゲットをかじってる。

もうとにかく、目の前にいる人間が自分のお腹の中で作られて、そして日々何かを習得して進化してることが不思議で不思議で仕方ないってのが今の心境です笑。
ほんと、不思議。

足もぐんぐん。














私はというと、母乳のおかげでげっそり痩せて履けなかったズボンが履けるようになったりはしているものの、4月半ばから無事に仕事にも復帰しています。
赤子連れでえーんやこーらー笑。

最初の数日、楽屋から聞こえる泣き声が休憩時間の合図だったReimsでの2週間のレジデンスに始まり、
どでーん、と。劇場で転がる。














パリから1時間半の街Beauvaisで産後復帰第一弾公演。
素敵空間での公演、楽しかったー


















産後ひとつ目の公演がよりにもよって超低速1時間20分作品だったので、さすがに大丈夫か!?と踊るまでドキマギでしたが、やはり本番、楽しい。エネルギー切れも、ひとり大地震も起こることなく、ほっ。
産後身体が変わるという噂、良くも悪くも、今の所私はあまり実感なしですが、どちらにしろ今ある身体で踊るしかない笑。
ちょっと時が経ったら、あらっ、て思うことあるのかな。

そして、6月はなかなかだった、、、笑。
ルーマニア、マルセイユ、スロベニア(ついでにベネチア)、、、とどわーーーーっと駆け抜け、さすがのさっちゃん帰って来てから、家族みんなでぐったりげっそりでした笑。

ルーマニア。
Targovisteというブカレストから車で一時間くらい離れた街で、ほぼ1年ぶりのForêt。なかなかロックンロールな旅&劇場だったけど踊れて嬉しかったなー












ブカレストもなかなか魅力的な街だった。






















マルセイユ。
改修工事中の劇場で、マリオネット作品の一週間レジデンス。
海を見る余裕すらなかった、、、悔しい。
息子くん、この歳で舞台占領。


















スロベニア。
旦那の仕事・用事でスロベニアのリゾート地へ。
私は完全に毎日海漬けバカンス。アドリア海は本当に綺麗だったなー
息子くん、学会にもデビュー。












ベネチアもさすがだった。



















その後数日、パリ郊外のクレテイユで<Chutes>の初演前最終レジデンスを数日。
アップに参加する人。


















そして、ただいま南仏の山の中の街Gapで2週間レジデンス中。
この秋初演の<Les vagues>(波)という作品、ついに氷のマリオネットたち登場してのリハーサル始まりました。
この先また初演・ツアーと移動の多い日々ですが、あちこち連れ回される赤子、そして半年育休とってこのドタバタ旅芸人に付き合ってくれてるマイパートナーくんには感謝あるのみです。
秋初演の作品たちの公演情報またちゃんとアップします。
とりあえず、写真、どどーん。
<Les Vagues>リハーサル写真
©Christophe Loiseau 
















<Chutes>リハーサル写真
ⓒQuentin Chevrier


2022年11月18日

最終月。

あっという間に臨月に入りまして、やっとこ仕事もひと段落。

来年初演のマリオネットのカンパニーの作品の2週間のレジデンスも、時々へろへろ昼寝をしながらもなんだかんだんで踊ったりして乗り越え、
相棒JINNYもへろへろ














もうひとつ来年初演予定の音楽家のナディアとセシルとのプロジェクトも、無事に代わりに入ってもらうダンサーゆみちゃんにバトンタッチできて、
踊る妊婦。











出産前の任務完了。
カンパニーのみんなにいっぱい配慮してもらって、ギリギリまで創る現場に居れたことは嬉しいこったでした。ほんとにややこし事情が色々あって各方面に迷惑かけているのですが、あのいわゆるフランス人が口にするイメージのある "c'est la vie"と言って大らかに対応策を考えてくれてる皆には感謝あるのみ。

そして、こちらも。
ⓒQuentin Chevrier













明日PerpignanでFranck VigrouxのForêt公演あります。
https://www.theatredelarchipel.org/a-lagenda/larchipel/foret
今回は宮本晴可ちゃんが踊ってくれますー
ほんとは見守りに行きたかったのですが、さすがに臨月、さすがに遠いってことで断念。がっつりソロ、がっつり特殊な変身作品なので、はるちゃんバージョン見たかったな。こうやって自分の作ったものを踊ってくれる皆にも感謝あるのみです。

なんだかんだんこのワタワタで、6作品の代役を探したのですが、自分の代役を探すことの難しいこと難しいこと、、、分かったのは、自分が一番自分を分かってない笑。そして、このサイズのアジア人ダンサーはなかなか居ない笑。
自分で作ったものを自分で踊ることをずっとしてきたこともあって、誰かに渡すってことはほぼしてこなかったのですが、渡すことで気づくことも多くて、自分がどうやって踊っているか、なにが大事なのか気付かされるいい機会でもありました。こんな経験ができたのもお腹の中の方のお陰なので、そこにも感謝。

ULVOAチーム。
内容と関係ないけど、いい写真撮ってもらったからね笑。















なんだか各方面に感謝を述べるブログになりましたが笑、自分の身の回りのことが自分が頑張るだけで処理できない状況になると、もう周りに感謝するしかないようです笑。きっとこの先もっともっとそうなるんだろうなぁ。1人でどうにか頑張りすぎるのは諦めて、ありがとうを忘れずに、周りに頼ることが上手になれたらいいなぁと思うこの頃です。

さーて、いよいよ。
お腹はずんずん大きくなっているものの、思ったより身軽で、
ちょこちょこ昼寝を挟みながらも、美術館に行ったり、舞台を見に行ったり、友達と会ったり、運動も相変わらずぼちぼち続けて最終月楽しみまーす。

同じ形の仲間みつけた。@ポンピドゥーセンター

2022年9月24日

タマゴタマゴ。

今年は見事にブログ書いてません笑。
そんなこんなで気付けば、なーつのおーわーりーーーー。
というか、もうすっかり秋の空気。
夏の終わりに沖縄へ。
連続台風のはざま。















というのも、この半年は本当にいろーんなことが巻き起こり、ブログで頭と心の整理をしてる余裕なしでした。なんかどぅおーーーって色々あったな。でもやっとこ何となくスッキリしてきたので、書いてみます。ちょっと長いかも。

まずは、どどーーーん。













どどーん、っという割には分かりにくいけど、、、笑。
なんと、お腹ぽっこり妊婦です。
ほっほへー  こんな時がくるなんて笑。自分もびっくり、周りもびっくり。

現在、妊娠7ヶ月。いや、8ヶ月?(どうもこの数え方が分からない笑。)
12月には赤子登場です。
最初に買ったベべグッズ@エストニア
派手、、、笑。















35歳過ぎた頃からいよいよ真面目に考えないといけないことだなぁとは思っていたものの、踊ることも楽しいし、ありがたいことに仕事ももらえていたし、やりたいことはまだまだあるし、、、と時が過ぎていたのですが、結局もう自分じゃ決められねーーー、どうするんだーーーっと少々投げやりになっていたところに、しれっとやってきてくれました、サプライズベイビー。
ありがとう。

驚きすぎて不気味な笑いしか出なかった妊娠発覚でしたが、不思議なもので、時が経てば経つほど、あー今だったんだなーって全てが腑に落ちる"今"でした。

勿論、この妊娠で自分が踊れなくなった公演もあるし、できなくなったプロジェクトもあるし、あちこちに迷惑はかけてるし、あー踊りたかったなぁー、最後までやりたかったなぁーってメソメソしてみたりもしたし、すべて円満するするって訳ではないけど、これを機にいろーんな選択を迫られて、いっぱい悩んで選んできたことで、見えてきたこともあるような気がしていて。
今本当に必要としていること、やるべきこと、優先すべきことを見極めるべし、って。まさに節目。そーゆー意味でも、今だったのかな、と。

しばし休憩前、ラスト舞台@フィンランド














今っていつなんだーって、妊娠前の自分だったら突っ込んでたと思うけど笑。

そうそう、、、私自身このややこしい"いつ"問題にぶち当たっていたのもあって、実はこの妊娠発覚前、卵子凍結の手続きを進めているところでした。卵子凍結って、なんか遠い世界の話のようなところもあるし、そこまでする?とか、倫理的にどうなんだーとか、いろんな意見があることだとは思うけど、ちょうどフランスでは去年の秋頃に法律が変わって、病気以外の理由でも希望すれば保険適用で無料で卵子凍結ができるように。(これは本当に凄いことだと思う。) そして、気づけば今年も来年も仕事がぞくぞく、この1,2年は難しいかなと思っていたタイミングだった&年齢制限の37歳誕生日間近だったのもあり、できることはしておこう、、、と飛びついたのでした。

結果、治療開始直後に妊娠発覚という驚きの事態だったけど、先行き不明の時にこういう選択肢があるっていうのは凄くありがたかったし、ほっとしたな。勿論、今のところ卵子凍結した卵子からの出生率は4,5〜12%と高くはないし、病院の先生にも36歳で子供がいつか欲しいと思う&パートナーもいるなら今からどうにかしなさいってはっきり言われたけど、できることがあるなら可能性をゼロにしない方法を探すってことも気持ちの面で大事なのかな、と思った経験でした。

ホルモン注射を手に入れて、嬉しそうな人笑。
呑気、、、、笑。












こんなことを妊娠の報告ととともに書くのも変かなーと思ったものの、世の中同じようなことでうーーむ、と思ってる人も多いのではないかと思ったのと、自分も友達から話を聞いて実行に移したので、今の時代こういう選択肢もある&そして意外と身近なことだって知ってもらえたらなーと。
日本ではまだ高額な自費での方法しかないけれど、フランス在住でフランスでの卵子凍結保険適用、興味ある方・質問ある方遠慮なくどーぞー。29-36歳のセキュ加入者なら皆できますよー

タマゴタマゴ。

ふむ。そんな訳で、怒涛の転換期。変化の時。
未知のことが多過ぎて、何が可能で不可能かが分からなくて、視界20%ながら先の準備をする、、、みたいな状態だけど笑、理解してくれるマイパートナー、家族、同僚、友達にどっぷり頼って、支えてもらって、自分のやり方探して冒険続けていけたらなぁーと思ってます。
旅芸人ダンサーのわちゃわちゃ子育て、お楽しみに笑。

パシャ。